新型ジムニーの試乗してきた。

むこうで書くほど中身があるわけじゃないのでこっちで。

先日、というか昨日、灯油と水を買いに行ったのだけれども、その用件を済ませただけで帰るのもなんか味気ないなと考えながら運転していたらスズキのディーラーに入っていた。
まったく何の抵抗もなく入れるくらい気分は試乗だったのかもしれない。

めずらしく受付のおねーさんが建物の外まで出迎えに来てくれた(重要(重要では無い

ジムニーの試乗をしたい旨を伝えると、外回りしてる営業が帰ってくるまで数分お待ちすることに。

カフェプロジェクトを掲げているダイハツといい勝負のおやつ量。

 

で、コーヒーを飲んでいると飲み終わる前に担当登場。
やめときゃいいのにコーヒーの残りを全部胃の中に流し込もうとして危うく吹き出しそうになる俺(馬鹿

 

で準備出来てたジムニーに乗り込んで市内のいつものコースをぐるっと一周。

いつもであればこの時期のスズキの前の通りは大型車のチェーンと除雪車のおかげで氷のうろこがボコボコなのだけれどもこの日は意外と路面が見えていてフラットな感じだった。
凍ってはいたけれども。

で、表の通りと裏の通りをつなぐ枝道は日陰というのもあってかやっぱり雪は残っていたし氷のへばりついた板でボコボコしていたのだけれども、ここでジムニーの足回りのしつけ具合がよくわかる。

ジムニーってラダーフレームの上にボディが乗っかってるだけなので箱の具合って実はそんなに重要じゃないんだけれども、それでも剛性感あっていいなと思わず言ってしまうようなくらい乗用車然とした乗り心地だった。

前モデルにあったような腰高さからくるロール方向の揺すられ感もほとんど感じられなかったし、ずいぶんと地に足がついたような乗り味になったと感じた。

あとロードクリアランスがあるにも関わらず前モデルと比べるとそんなに高いクルマに乗っている感じはしなかった。
前のモデルよりも手の内に収まる感じが強いのはボディ形状に由来する見切りの良さもあるのかもしれない。
あとインパネの造形もあるのか、前モデルと比べると包まれ感が強くなった印象もあった。
元々大きなクルマでもないし、この包まれ感と手の内に収まる感じはラフロードを走るときにはドライバーの助けになるような気がする。

大魚、市場の前の通りも厚めの雪をかぶっていたのでここではすこしわざとらしくハンドルをこじってリアが振れるような挙動を引き出してみた。
当然、試乗車なのでその兆候が感じられる程度のものに抑えておくのだけれども、そういう操作をしてみるとやっぱりホイールベースがコンパクトなクルマなりの挙動を見せる。
これで2HならばFRなのだからわざと4Hにせずに遊ぶのも楽しいだろう。

日頃FFのクルマばかり乗っている身としては信号からの発進にもまったく気を遣うこともなく安定して直進する感覚はラク以外のなにものでもないのだし、これに関しては別にジムニーに限った話ではないのだろうけれども、トコットの4WDあたりとかでもいいわけで。

まぁでも自宅の駐車場の雪かきを毎日しなくともロードクリアランスでまたいで出てこれるというだけでもジムニーを購入するだけの理由には十二分になる。
雪国でジムニーが愛される多くの理由が実はここだったりとかもする。
実際担当にこの話を振るとこれを言いながらジムニー指名買いの客は少なくないそうだ。
それくらい雪国の自宅の除雪というものは手間なのだ。

そうそう、ジムニーはMTとATがラインナップされる。
CVTやAGSではなくてAT。
ATというのは今ではCVT比で燃費をはじめとした効率に劣るシステムなのだけれども、レスポンス感とダイレクト感、動作のわかりやすさという意味ではATのほうが扱いやすかったりもする。
言ってしまえばシンプルなのだ。
あと雪や泥でスタックしたときにCVTではむやみやたらと回転数がポンポンあがるのでスタック脱出性能という意味では弱い。
というかアクセルワークに対して素直では無い。
それに比べるとATというのはCVTほど勝手に変速しないのでアクセルワークでそれなりに制御出来たりする。
少ない踏み込みに対しては相当の分のパワーしか出ないような作りになっているのでジムニーのような使われ方をするクルマにはCVTよりも適している。

っていうか、ここまで書いてみて思ったのだけれども、パートタイム式4WDにCVTってつくか?w
なんかそういう組み合わせは記憶にないな…。
知らないだけかもしれないけれども。
まぁいずれにしてもスズキが採用しているジャトコの副変速機付きCVTよりはATのほうがずっと素直だろうと感じられる。
ここが違うだけでもジムニーに関してはほかのスズキ車とは乗り味が違うと言えるかもしれない。

あとエンジン。
ひょいひょい軽く回るエンジンはアクセル抜くたびにブローオフっぽい音がするのがちょっと気になるけれども慣れれば気にならなくはなりそう。
というかそれが気になるくらいエンジン音のほうが静かだとも言える。
試乗車だし氷雪路面を制限速度に達しない程度でゆっくりと走ったのだけれども、それにしたって車内で会話するのに全然気にならないほどエンジンが静か。
遮音頑張っているというよりはエンジンの音の角が丸いというか。
一時期のスズキのオールアルミエンジンって薄い金属がビリビリ言うような質感の音を鳴らしていたように思うのだけれども、もう全然世代が違うように感じられる。
最近の軽自動車は排気量こそ変わらないものの質感そのものはずいぶんと高くなっていると感じさせられることが多い。
もう全然公道走ってるぶんには不満がない印象。

 

総合して考えると前モデル20年売ってきたものを、ちゃんとじっくり熟成させたクルマなんだなと思える出来で、展示車ガチャガチャやってラゲッジがフルフラットになる部分で「おー!前モデルの不満が解消されている!」とやってもいいけれども、やっぱりクルマは転がしてみてなんぼだよなぁという試乗だった。
(ジムニーの場合の転がすは意味がかわってしまうので誤解無きようお願いしたい

自動車に関しては3年違うとずいぶんとモノが変わったりするけれども、そんな業界で20年ずっと、マイナーチェンジこそすれど基本は変わらないものを売り続けてきたのだからミニやビートルなんかと似たようなクルマなのがジムニーだと思ってもかまわないのではないかと感じる。
バイクだとSRだとかもそうなんだろうけれども。
キャラクターが確立されているというか、ジムニーの場合はツールとしての信頼性というのもあるけれども。

前モデルまでは「オフロードにつっこんだりする用途があるなら最高の相棒だけどその辺買い物するとかにしか使わないなら不満でるようなクルマだよ」というおすすめの仕方が無難なところだったけれども、今回のフルモデルチェンジで得たモノは非常に大きく、これなら女性ユーザやソフトなユーザにも受け入れられるだけの懐の広さが身についたと言ってもいいだろう。

試乗につきあってくれた営業には言ってみたけれども、内装の質感があがりすぎてて山につっこんだり泥汚れでも気にせず使いたいというヘビーユーザにはやはり「もったいない」とか言われてたりするらしい。
廉価グレードでいいので内装の質感を落とした傷つけても気にならないようなグレードが欲しいよなと思ったりもした。
というかジムニーはそのラフな使い方を求めるユーザを切り捨ててはいけないんじゃないかとも思ったりする。
根拠はないけれども。

バックオーダーが解消されないうちはバリエーションやグレード構成の見直しはしないとの話だったので、まだまだ先の話ではあろうけれども、また今後20年同じクルマを売り続けられるようなモノとして熟成していって欲しいところではある。

あー、1台欲しいなこれー。