仕事の秋。

6月末に前職を辞めてから早数ヶ月。
今月頭から無事に新しい仕事に漕ぎ着ける事が出来た。

世の中は人手不足からの売り手市場と言われてはいるけれども、地方ではまだ全然そんな都合のいい流れにはなっておらず、どこに行っても経験豊富な素人が欲しいというような印象。
育成コストのかからない即戦力がほしいというのはわかるけれども。

そんなこんなで数カ所に応募してはみたものの、最終的には事務派遣というところに落ち着いた。
転職を決意した時点で年収が落ちるという部分に関してはある程度覚悟はしていたものの、実際に決まってみると年収としては約100万に届くくらい落ちる事になった。
まぁそれだけ前職では都合のいいポジションを高く買ってもらっていたということにはなるけれども、賃金と引き換えに拘束時間は36協定を超え340時間近く、寿命の切り売りに近かったわけだけれども。

ただそんな事務派遣採用に対しての嫁氏からは
「健康は金で買えないしホワイト企業を味わってみるのもいいよ。家計のやりくりはどうにかするから」
という非常に有り難いお言葉をかけていただいた。
頭が上がらないったらありゃしない。

実際のところ拘束時間が長く朝も夜もコンビニ飯という生活が基本だったために1日あたり普通に1000円以上の食事代が発生しており、それが週6勤務程度。
拘束時間が長いので自動販売機のお世話になることも少なくなく、またそれ以外に栄養ドリンクやら風邪薬やらと身体と心を飲食で保っていた部分も多かった。

そういった出費を精算してみると、転職期間中は毎日自宅で食事する事になるし、それだけでも随分と食費は抑えられているらしい。
また新しい会社は社食が非常に安い。
大量給食様様といった価格設定である。

そう、新しい勤務先は大手企業と言ってもまったく差し支えのない現場であるし、いろんな人間が出入りするようなオフィス勤務である。
勤務する社員が多いということはそれくらい規則規約が徹底されているということでもあるし、勤怠管理も徹底しておりホワイト間違いなしという場所だったりする。
故に残業無しで年休120日が確約されているので今までの勤務環境とはまるっと違うといえる。

今まで1日16時間近く拘束されるような勤務をしていた人間にしてみれば昼休みと通勤までコミコミでも朝7時半に玄関を出て18時過ぎくらいに帰宅出来るという新しい仕事は、今のところ天国のような環境だといっても過言ではない。
時給としては地域というか県全体でみても最高水準に近いところではあるし、その中でホワイト労働をしてたらそりゃ手取りも少ないよね勤務時間が長いほど手取りになるわけだし、みたいな感想でしかないのである。

しかしまぁ、時給はまだ上がる見込みがなくもないのでその点にはちょっとだけ期待はしていなくもない。
月々の小遣いは当然減るとしても、今までキャンプ用品を仕事のストレスにかまけてぱかぱかと買っていたのもなくなるだろうし、クルマのローンがあと2年ある事を差し引けばなんとか暮らしていけるくらいではあるだろう。

個人的にはしっかりとした近代的なオフィスで多くの社員の中で勤務できるというのは嬉しく感じるところもある。
今まで地元密着型小企業であっとほーむな職場という名のなぁなぁな環境で仕事をしてきていたので、安全管理だとか規約遵守が出来ていない環境というのは心底ストレスだったというのも本音としてあった。
あとそういう現場ってデリカシーとかプライバシーみたいな意識に薄いもんね。
そういうの嫌いなんですよね。

だもんで、しっかりとした企業のしっかりとした現代基準のオフィスで働けるという事は自分にとっては非常にクリーンな気分で仕事に打ち込める環境だと言える。
実際今は入ったばかりのぺーぺーではあるし、まだ新人だから優しく面倒を見てもらってはいるけれども、指示をする人と指示をされる人という責任の所在や上下関係がしっかりとしているというのはそれだけでも安心感が大きい。

しかしながら個人的にはそんな現状に甘える事なく、出来る事しか出来ない自分なのだから指示された事くらいは可能な限りテキパキとこなせるように努めたいと考えているし、三十後半の業界未経験の男性派遣社員という実に微妙に地雷っぽい属性の人間が「使えない人間」だったりしたら目も当てられないだろうという状況だけは避けたいと考えているが故の意地だったりもする。

基本的にパソコンと書類を行ったり着たりするだけの単純な作業だし、指示してくれる先輩がすぐ後ろに座っているのでとてもいい環境だなとは感じはするけれども。

とりあえず1週間勤務してみて、転職期間と比べたら自宅にいる時間を無碍に過ごす事も無くなったし、仕事はそれなりに楽しめているので生活にメリハリが出たなというところ。
毎日ワイシャツなので洗濯はしてもらうけれども、アイロンは自分で済ませているし、帰宅時間が自分のほうが早いので台所の食器の片付けや白米の炊飯も俺の担当になっている。

それくらい家事をある程度折半しても大丈夫なくらい心身ともに余裕があるような職場に転職することができたということだ。
何度も言うけれども年収は下がるけれどもワークライフバランスを考えたら案外これくらいのほうが自分にはあっているのかもしれない。
嫁氏には気苦労をかけてしまってはいるけれども、変に怪我した入院した病気したという姿を見せるよりは幾分まともだろう…と勝手に思っていたりする。